このサイトをごらんのあなたは、とってもかわいい子犬を買われたか、頂いた方でしょう。
これから自分の愛犬と一緒に楽しい毎日に期待は膨らむばかりではないでしょうか?
しかし、犬を飼い始めて、いきなり最初に大きな壁が訪れます。
そう、犬のしつけ、特に「トイレのしつけ」なのです。
犬のしつけには、かなりの根気が必要です。
「しつけ」がどうして犬にとって必要なのか?
飼い主がその意味をしっかり認識していないと、犬も飼い主もどちらも長続きせず、中途半端ないい加減なしつけで終わってしまうばかりか、どちらにとってもただの「ストレス」しか残さないという可能性もあります。
まずは、犬のしつけをする前に、何のためのしつけなのか?を一度考えましょう。
「しつけ」には、トイレを決まった場所でさせることや、無駄吠えをさせないことなどの日常的な約束事以外に、「お手」といった本来のしつけには関係のない、ただ覚えてくれたら飼い主が嬉しい、といったものまで含んで考えられています。
そもそもしつけとは、「犬と人間が一緒楽しく暮らすための方法」を、犬に記憶させるとともに、飼い主も理解しておくというものなのです。
犬だけに、主人の言うことをただ聞かせるとか、服従させようと強要するのではなく、飼い主自身も犬の言うことが聞けるような人間と動物の関係をつくりあげるための努力が必要なのです。
「しつけ」がもたらす快適な生活とは、人間側の話だけではなく、あくまでも犬も人間とともに快適に暮らしていくことが大事です。
無駄吠えをしない、見知らぬ人に飛び掛らない、知らない犬に吠え掛からない。といったものは、犬と飼い主とその周りのさまざまな存在、全てが快適に暮らすために必要なことで、これが、「しつけ」です。
また、その他にも、拾い食いをしない、散歩中にいきなり駆け出したりしないといった、「犬自身の安全を守るのためのしつけ」も存在します。
きびしい言い方をすれば、犬と飼い主とその周りのすべての安全を守る義務が、飼い主に当然あり、その目的を達成するのために「犬のしつけ」があるということになります。
犬を飼い始めるのは、ほとんどの場合、生後2ヶ月くらいの子犬からだと思います。
室内犬は、家に来たその日からトイレの場所などを教える必要がありますが、その他のしつけについては、まだ始めなくてもいいと思います。
しつけは早く始めればいい。というものでもありません。
適切でない時期に始めてしまうと、結局時間がかかってしまたりと、逆効果になってしまうこともありますので。
しつけの開始時期は、犬の性格にもよりますが、およそ生後4ヶ月からが良いようです。
それまでは、人間の社会になじませる訓練をして、社会性を身につけさせることに注力しましょう。
「社会性を身につける」ということは、様々な人や物を見たり、いろいろな体験をさせたりして、人間の社会に対応できるようにさせる、ということであり、社会性がしっかりと身についてくると、犬のしつけもしやすくなると言われています。
犬が社会に対する適応性を見出す「社会化期」は、生後3週から16週ころで、本来なら親や兄弟犬と一緒に生活する中で犬社会での社会性を身につけてゆくころです。
生後50日前後でペットショップで売られている子犬たちは、この犬の生涯にとって最も大切な時期をショップのショーケースの中で過ごしてしまうことになります。
早くから親や兄弟から引き離されてしまう犬には、飼い主であるあなたが、親犬にかわって、愛情を持って社会性を教えていく必要と義務があります。
まず、静かな環境で飼い主のあなたに慣れさせることから始めます。
そして、慣れてきたら次第に、知らないモノや人、大きな音や、車などに慣れさせてゆきます。
不必要に音や物を怖がる犬、他人や他の犬を攻撃する犬の多くは、この時期の体験が不足しているため、それらにどう接すればいいのかがわからずに、コミュニケーションが取れなくなってしまったと考えられます。
「トイレのしつけ」は、指示を出して犬に排泄させるということではなく、犬が自発的に、決められた場所で排泄を行うしつけとなります。
トイレのしつけは生活の基本となりますから、他のしつけとは全く異なり、家に来たその日から始まっています。
生後半年くらいまでには、なんとか失敗なくできるようにさせたいものです。
まず、犬の排泄のくせ、タイミングを把握し、飼い主がその犬のサインを見逃さないようにします。
犬が排泄をするのは、食後・寝起き・遊びの後が多いと思います。
排泄の前は、そわそわと落ち着きがなくなったり、床のにおいを無性に嗅ぐようになったりすると思います。
そのサインが確認できれば、「トイレ」と声をかけながら、トイレの場所までうまく誘導します。
この時ポイントがあります。
それは、抱き上げて連れて行かないことです。
トイレには抱いて連れて行ってもらえると間違って認識してしまう可能性があるからです。
また、抱き上げられた拍子に驚いて排泄ができなくなってしまうこともあります。
犬にトイレの場所をしっかり覚えさせ、自分自身で行けるようにするために、腰のあたりを押しながら誘導します。
あなたが、犬の出すサインをはっきり分かるようになるまで、犬のオシッコやウンチの回数や時間の記録を取り、時間を見はからって「トイレ」と声をかけ、誘導します。
そして、これも大きなポイントですが、どんな場合でも、うまくトイレの中で排泄が出来たら、たくさんほめてやることです。
失敗しても、ここで決して叱ってはいけません。
また、トイレを置く場所は、一度決めたら変更しないようにしてください。
場所が変わってしまうと、子犬はどこへ行けばいいのかわからなくなり、混乱してしまいます。
トイレには、犬の尿のついたシーツをあえて残しておき、自分の尿の臭いが少し残っているようにしておいた方が、誘導はしやすくなります。
トイレのしつけで最も重要なことは、間に合わなかったり、違う場所でしてしまっても、決して怒らないということです。
犬は、「うまく出来なかったから叱られた」とは考えられません。
排泄をしたら叱られたと認識してしまいます。
特に、4ヶ月未満の子犬は、身体の機能が不十分ですので、排泄のコントロールがうまくできません。
うまくトイレで出来たときは、必ず欠かさずきちっとほめるようにし、根気よくしつけていきましょう。
では、トイレを失敗した時はどのように対処すればいいのでしょうか。
この対処法を間違えても、トイレのしつけは上手くゆきません。
一番ありがちな間違いは、飼い主のあなたが大きな声を出して、さわいでしまうことです。
犬は、自分が排泄をしたことで、あなたが逆に喜んでいると認識してしまうのです。
あと、犬が粗相をしたからと言って、すぐに後始末をはじめる姿を犬に見せることもいけません。
自分が排泄をすると、飼い主がすぐにこっちに来てくれるものだと認識してしまいます。
ことばや感情が読めない、犬に対して苦労するところです。
正しい対処法は、まず、犬を粗相した場所から少し離します。
犬から見られない状態になったら、排泄物の後始末をします。
最後に消毒剤や消臭スプレーなどで完全に「臭い」を消します。
犬は、自分の臭いの残っている場所で排泄する習性があるので、臭いが少しでも残っていると、犬はそこをトイレと思い込み、同じ場所でするようになってしまいます。
一度はしっかり覚えてくれたはずのトイレを何度か失敗するようになったときは、それは犬の老化による記憶力の低下かもしれません。
その時は怒ってもみても解決する方法はありません。
犬用の「オムツ」を用意してあげるなどの対処法を取ることとしましょう。
また、身体の異常による場合も考えられます。
その場合は、一度獣医師に相談してみることをおススメします。
犬を迎える準備はただ単に用品をそろえることだけではすみません。
犬に対して、どういう飼い方をするのか?家族全員で話し合って、決めておくことも大事です。
食事を与える人や時間、散歩に連れて行く人やその時間など、役割の分担は、家族全員がその犬とのかかわりをしっかり持てるように、最初にきちんと決めておくことをおススメします。
この役割分担があいまいだと、誰か一人だけの負担が大きくなったり、散歩や食事の時間を忘れられてしまうことなどが発生し、犬自身のストレスの原因にもなりえます。
どういう「しつけ」をするのか?「しつけ」に対する知識と意識を家族全体で共有しておくこともよい飼い方の基本だと思います。
「トイレのしつけ」はもちろんですが、いたずらや失敗に対する場合のしつけも、家族全員が同じ対応となるようにしっかり話し合って共有しておきましょう。
同じ失敗をしたのに、ひどく叱られたり、逆に全く叱られなかったりでは、犬も混乱してしまい、上手な「しつけ」が出来ません。
動物病院の場所、連絡先、もあらかじめ把握しておきましょう。
特に子犬の場合は、突然体調を崩すことも少なくありません。
いざという時にあわてないためにも、休日の診療や24時間診療の有無なども調べておくと安心です。
また、犬をひとりぼっちにする時間帯の対策も練っておくようにしましょう。
そして、どんなに可愛い子犬でも、いつかは年を取りやがて老犬となります。
まだまだ先のこととは考えずに、病気や怪我をした時のことや、年老いた時のことなどについても、子犬の時期から家族の間でしっかり話し合っておくようにしてください。
最後のときまで、きちんと責任を持って飼うための心構え(覚悟)が、実は犬にとっても一番重要な「準備」なのです。